
エンタテインメントプラスのアプリ品質を支えています。
エンタテインメントプラス(※)は、会員数1000万人を抱えるオンラインチケット販売サービス「e+(イープラス)」を提供しています。Webサイトを通じたチケット販売に加え、2011年にiPhone向けアプリを、2014年5月にはAndroid向けアプリをリリースし、スマートフォンユーザーの利便性の向上にも力を入れています。Android向けアプリの開発においては、KSKの「アプリ検証サービス」をご利用いただきました。
今回は株式会社エンタテインメントプラスの大川氏と野本氏、柿川氏に話を伺いました。
「e+」のスマートフォン対応、Android向けアプリ開発までの道のり
── まず、オンラインチケット販売サービス「e+」のこれまでのスマートフォンへの取り組みについてお聞かせください。
「e+」は元々携帯電話からのアクセスが多かったので、スマートフォンが一般化する以前からモバイルへの対応には力を入れていました。そうした経緯もあり、iPhoneが広まり始めた頃からWebサイトのスマートフォン対応に取り組み始め、2011年にはiPhone向けのアプリの提供も始めました。「e+」の各サービスへのアクセスを分析すると、今はスマートフォンからの利用が6割ほどを占めています。
――2014年にはAndroid向けアプリもリリースされました。iPhone向けアプリのリリースから2年以上の時間が空きましたが、どのような理由があったのでしょうか。

(柿川氏)
iPhone向けアプリを先行してリリースしたもっとも大きな理由は、2011年当時のAndroidスマートフォンはまだ成熟していなかったということです。その為、Android向けアプリは、製品としても市場シェアとしても成長するのを待ってからリリースしようと考えました。もちろん、スマートフォン市場に占めるiPhoneのシェアが飛びぬけていたことや、機種ごとの差異が大きく開発の難易度が違ったことも影響しています。
iPhoneは端末が限られているので、アプリの仕様策定や開発も容易でした。それに対してAndroidスマートフォンは端末メーカー、通信キャリアごとに細かい差異があり、それらの違いを想定してアプリを開発する必要があります。
――それらの違いを確認するために、アプリの動作を検証する必要があったということですね。
そうです。実際の機種で検証を行なうことで、それぞれの端末でどのように動作するのか、どの程度の差異があるのかを確認する必要があると思いました。
技術力、知識、ノウハウに加え、スピード感のある対応が決め手に
――アプリの動作を検証するためにKSKの「アプリ検証サービス」をご利用いただきました。KSKを選んでいただいた理由は、どのようなところにあったのでしょうか。
アプリのプロトタイプができた段階で、最初は自分たちでチェックをしてみました。しかし数機種を試しただけでかなりの時間がかかることがわかり、開発期間を考えると社内でのチェックは現実的ではないという結論に至りました。
そこでアウトソーシング先の候補を選定し、数社に問い合わせをしました。ところが問い合わせへの返答が遅かったり、話を聞きに来るだけで具体的な提案がなかったりということが多く、対応のスピード感に不安を感じました。
私たちのサービスは、企画からサービスの提供開始までの期間が短く、社内にもスピード感を重視する風土があります。アプリの開発においても、このスピード感に対応していただける企業でなければ、パートナーとして安心して取り引きができません。
――スマートフォンに限らず、スピードが重視されるオンラインサービスの開発パートナーとして、対応に時間がかかるのは困りますね。それらと比べてKSKの対応はいかがでしたか?
KSKさんは、スタートの段階から印象が違っていました。もともと他の部署で取り引きがあったとはいえ、最初の打ち合わせの段階でAndroidの現行機種リストが提示されるなど、スピード感のある対応をしていただけました。こちらがアプリの概要をお伝えすると、すぐに検証対象の機種の絞り込みの提案をいただけるなど、スピード感だけではなくスマートフォンに関する深い知識を持ったプロフェッショナルとしての信頼感もありました。納期が優先されるプロジェクトでこれだけ初期対応の差を見せられては、KSKさん以外の選択肢は考えられませんでした。
――KSKの「アプリ検証サービス」を実際に使ってみた印象はどのようなものでしたか?

(野本氏)
サービスを利用する前に、携帯電話向けサイトの検証などをお願いしていた部署で評判を聞いたところ、かゆいところに手が届くサービスを受けられると言っていました。実際にサービスを利用した印象も、その言葉の通りでしたね。とにかく、対応がきめ細かく、なおかつスピーディ。毎日、検証の進捗状況やその日に見つかった課題について報告してもらえたので、開発部隊に逐次フィードバックし、開発を円滑に進めることができました。
基礎となる技術力や端末知識の広さ、検証ノウハウの蓄積も強く感じました。代表的な機種のみでチェックすればいい画面、多くの機種で検証すべき画面の切り分けから始まり、市場シェアに基づいて効率的に高いカバー率を実現できる検証機種の提案もしてもらえました。コストを抑えられるし、何より短時間の検証でできるだけ広いユーザーをカバーできるのは嬉しいですね。
そもそも検証は、アプリ開発の終盤に行なわれるのでスケジュールには最初から余裕がありませんでした。短い期間で必要な検証を済ませて予定通りにアプリをリリースできたのは、KSKさんのおかげだと思っています。
効果を実感し、バージョンアップでもリピート利用
――2014年夏には、ふたたびKSKの「アプリ検証サービス」をご利用いただきました。このときはどのような理由からお選びいただいたのでしょうか。

短期間で満足のいく検証ができました」
(大川氏)
2014年9月からスタートした電子チケットサービス「スマチケ」に対応するための、アプリのバージョンアップに伴うアプリ検証で利用させていただきました。電子チケットは有価証券を電子化して使ってもらうものなので、これまでの他のアプリ機能よりも検証が重視されました。Android向けアプリをリリースした際の経験でKSKさんの技術力と信頼性を知っていたので、今回もKSKさんにお願いしました。
今回も画面によって検証機種を絞り込んでいただき、もっとも重要な電子チケットのもぎり部分は100%のカバー率でチェックしていただきました。重要なポイントは確実に、それ以外のポイントはカバー率の効率を重視して検証してもらうことで、今回も短期間で満足のいく検証ができました。
――続けてご利用いただいたということは、検証の効果も実感していただけたということでしょうか。
2014年8月の時点でiOS、Android合わせて250万ダウンロードほどになっていますが、Playストアのコメント欄にも問い合わせ用のTwitterにも、動作不具合の問い合わせはほとんどありません。事前に多数の機種で検証を行ない、機種固有の不具合を解消できた成果だと考えています。
――今後もアプリのバージョンアップやサービスの拡充を続けられると思いますが、そのうえでKSKに期待することがあれば最後にお聞かせください。
アプリのバージョンアップは今後も続けますし、電子チケットももっと使いやすく、もっと入場効率のいい手法を模索していきたいと考えています。そうした大きな機能追加の際には、またKSKさんにアプリ検証をお願いすると思います。積み重ねてきたモバイル製品に関する知識と技術力で、これからも「e+」を支えてもらいたいですね。
――本日はありがとうございました。
- 記載内容、数字等はすべて取材日時点のものです。
- 掲載されている会社名・製品名・サービス名・ロゴ等につきましては、各社または各団体の商標または登録商標です。