フレックス・ファームの品質への取り組み
はじめに
フレックス・ファームでは、2008年の初頭から携帯サイトの品質に着目してビジネスを強化することにしました。
基礎品質をひと言でいうと、「携帯サイトを使う人とその事業者の大多数が共通に持っている要求や期待を満たす度合い」です。
我々が基礎品質を縁の下で支え、事業者がサイト固有の品質を高めることに専念ができれば、利用者の満足度が高い携帯サイトがもっと増えていく・・・こんな理想像を考えています。
基礎品質とは聞き慣れない言葉だと思いますので、その考えを説明させてください。
品質に着目するようになった経緯
フレックス・ファームでは1999年のiモード出現以来、携帯サイトを自社で開発する、携帯サイトを作りやすくするミドルウェア製品を開発する、携帯サイトの実機を使った検証を行うといった活動をしてきました。「端末の多様化により発生する問題を解消・・・」とHPでも掲げていました。
しかし、今まのでの活動を振り返ると、お客様からは携帯サイトの品質向上という価値に対し我々が評価を受けていたのではないか、そして携帯サイトは量より質の時代に転換したのではないかという気づきを得たのが契機で、品質に着目してビジネスを強化することになりました。
品質の定義
さて携帯サイトの品質とはなんでしょうか。フレックス・ファームでは以下のような定義を採用しています。
簡単にいうと携帯サイトを提供する側と使う側の満足ということです。携帯サイトの黎明期はあるだけで満足度が高かった状況でしたが、段々と両者の高い満足を追求するように業界が成熟してきたのだと思います。
品質の中身は何か
携帯サイトの利用者、その事業者双方の要求や期待とは何でしょうか?
これを突き詰めると難しいところがありますが、フレックス・ファームの今までの経験の範囲では大体以下のようになります。
サイト事業者の要求や期待 | ケータイ利用者の要求や期待 | ||
---|---|---|---|
サイト固有のもの | 売り上げがあがる、会員が集まるなど | サイト固有のもの | 使用目的が達成される |
一般的なもの |
|
一般的なもの |
|
このように細分化されたの要求や期待を満たす度合いの総合が携帯サイトの品質になるのではないでしょうか。
フレックス・ファームのビジネスと品質の関係
結論からいうと、x-Servletは良い道具を使うことによって品質を上げる、実機検証サービスは品質の検証を第3者に任せることによって品質を上げるといえます。
以下、前の段落で触れた要求や期待に照らし合わせて、フレックス・ファームのビジネスと品質の関係を考察します。
1)x-Servlet
x-Servletは図1の要求や期待に対し、事業者の提供するWebアプリケーションをパワーアップするミドルウェアという立場で以下のような能力を携帯サイトに与えることにより、満足を高めてきたといえます。
サイトの事業者の要求や期待 | コンテンツの更新がし易い | サイトを一つにまとめられる 新機種の多様性を吸収する |
安心して運用ができる | ウェブ・アプリケーション・ファイヤーウォールと同様な働きをして、外部攻撃を防ぐ | |
安定した運用ができる | 冗長化により障害に強いシステム構成ができる 信頼性の高いサーバで稼働させることができる |
|
ケータイの利用者の要求や期待 | 自分のケータイで利用できる | 利用者の機種を判別し、機種に最適なHTMLや画像を出力する |
x-Servletは、今まではワンソースでマルチキャリア向け携帯サイトでできるという開発者の生産性の向上ばかりがクローズアップされてきましたが、このような品質面での価値も大きかった訳です。
2)実機検証サービス
実機検証サービスでは、以下の要求や期待について、第3者の立場で品質の検証をしてきたといえます。
ケータイの利用者の要求や期待 | 自分のケータイで利用できる | ケータイの実機で動作するか |
使いやすい | ケータイの実機で使いやすいか | |
バグがない | ケータイの実機で不具合無く使えるか |
私どもの取り組みについて
ここで図1を振り返ると黄色の部分は、すべての携帯サイトで共通に求められる基礎的な品質ではないでしょうか。我々はここに着目し、それらを向上をさせるような製品・サービスを強化してまいります。